こども性暴力防止法は、令和8年12月25日に始まります。職員の性犯罪の前科の確認は、すべて国の「こまもろうシステム」を通して行います。

鹿児島市内の保育園や放課後等デイサービスの方からも、「職員に何をお願いすればいいの?」という声をよく聞くようになりました。この記事では、事業者と職員それぞれの手続の流れをまとめます。

1. まずは全体の流れ

事業者がすること

  1. GビズID(プライム)を取る
  2. システムに事業者を登録する(義務対象の事業者は、所轄庁を通じた「まとめ登録」)
  3. 担当者ごとに権限を設定する
  4. 職員の氏名とメールアドレスを登録する
  5. 交付申請をして、犯罪事実確認書を受け取る

職員がすること

  1. 届いたメールから、自分のアカウントを登録する
  2. 戸籍の情報を登録する

前科の確認は、必ずこのシステムで行います。本人に犯罪経歴証明書などを取ってきてもらう方法は、この法律でいう確認にはなりません。

2. 事業者がいまのうちにやること

  • GビズID(プライム)のログイン確認:鹿児島市では、義務対象の事業所のほとんどがすでに取得済みです。いざというときに慌てないよう、「ログインできるか」「IDとパスワードをだれが管理しているか」を確かめておきましょう。
  • 権限設定の準備:前科の情報を見られる人は、できるだけ少なくします。「だれに、どの権限を渡すか」を11月中に決めておくと安心です。設定作業は12月上旬〜中旬の予定と案内されています(所轄庁の案内を確認してください)。
  • 職員のメールアドレスを集める:システムからの案内は、職員一人ひとりにメールで届きます。

3. 職員にお願いすること

  • マイナンバーカードを準備する:アカウント登録と戸籍の登録に使います。署名用パスワード(英数字6〜16文字)を覚えているか、早めに確認してもらいましょう。
  • 戸籍はスマホの「マイナアプリ」で送るのが基本:カードで取れない戸籍がある場合は、市区町村の窓口で戸籍謄本と「識別符号」をもらい、システムに入力します。識別符号の有効期限は3か月です。
  • 戸籍は職員本人が国に直接送ります:事業者が受け取るのは確認書だけです。
  • 戸籍を取る費用は、職員本人の負担です(国のQ&Aより)。事業所で負担する場合は、あらかじめ決めて伝えておきましょう。

4. 時間がかかる前提で動きましょう

確認書が届くまでの目安は、日本国籍の方で2週間〜1か月、外国籍の方で1〜2か月ほどです。前科がある場合は先に本人へ通知されるので、もっと長くかかります。

  • 新しく採用する人:原則として、こどもに関わる仕事を始める前に確認が必要です。採用のスケジュールには余裕を持たせましょう。
  • 今いる職員:施行から3年以内に確認します。その後は5年ごとにもう一度確認します。

5. 職員への伝え方のコツ

  • 「疑っているわけではありません。こどもを守るための仕組みで、全員が対象です」
  • 「戸籍は国に直接送るので、園からは見えません」
  • 「確認書を見られるのは、決められた担当者だけです」

この3つを最初に伝えておくと、不安がやわらぎ、手続もスムーズに進みます。

まとめ

こまもろうシステムの手続は、事業者と職員の両方が動かないと進みません。12月25日の施行までに、権限の決め方と職員への説明を準備しておきましょう。

鹿児島市で対応にお困りの事業者様へ

あらた社会保険労務士オフィスは、鹿児島市を拠点に、医療・介護・福祉・保育の事業者様を専門に労務管理を支援しています。こまもろうシステムの手続まわりでは、次のようなご相談を承っています。

  • 権限設定(だれにどの権限を渡すか)の整理
  • 職員向け説明会の実施(制度のしくみ・戸籍の登録方法など)
  • 就業規則の改定(犯罪事実確認の手続に応じる義務など)
  • 採用スケジュールや誓約書・募集要項の見直し

初回のご相談はお問い合わせフォームから承ります。鹿児島市内であれば、ご訪問しての打ち合わせも可能です。


本記事は、こども家庭庁「こども性暴力防止法に関するQ&A」(令和8年9月29日改訂)、「義務事業者用準備ガイド」、こまもろうシステムのマニュアル関連資料、各自治体の案内をもとに、令和8年10月時点の情報を整理したものです。システムの画面や日程は変わることがありますので、必ず最新の情報をご確認ください。